今年の抱負


明けましておめでとうございます。
今年も「これでわかった!金融商品取引法」をよろしくお願いいたします。

新年にあたり、今年の抱負です。

1. FISを拡大させること
昨年、私が中心となって、金融商品取引法を専門とする行政書士が集まり、「株式会社FIソリューションズ」という会社を立ち上げました。金融商品取引業者の検査対策のサポートなど、金融商品取引業者向けに幅広いサービスを提供しています。FIソリューションズ、略して”FIS”(エフ・アイ・エス)を拡大します。

2. かすみの会を充実させること
FISは、同じ業種(一種、二種、助言、運用)の方々に月1回集まってもらい、「かすみの会」という勉強会を主催しています。昨年、投資助言・代理業の登録を受けている方々の「かすみの会」を開始しましたところ、予想以上に多くの会社の方々に集まって頂くことができました。今年は、第二種金融商品取引業の登録を受けている方々の「かすみの会」も開始します。

3. 宝くじで高額当選すること
私の趣味は宝くじを買うこと。今年こそ高額当選させます。

本年が、皆様にとって良い年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

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金融商品取引法の改正や当局検査のことなど、重要なことは、このブログにアップし、Facebookには、日々思うことをアップしています。

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検査終了


検査終了
記憶があいまいなのですが、オンサイト検査が終わったのは4月の半ばくらいだったと思います。オンサイト検査というのは、要するに、会社に来て行う検査のことです。オンサイト検査が終わった後、しばらくの間、オフサイト検査、つまり、今度はこちらが当局に出向いて検査の続きを受ける期間がしばらく続きましたので、いつ終わったのか、記憶がないのです。

オンサイト最終日に講評といって、一応の締めくくりのミーティングがあります。出席者は、当局は主任検査官といって、検査官のトップで、会社からはやはりトップとコンプライアンス部長が出席することになっていました。私は担当者でしたので、出席予定がありません。ところが、主任検査官の方から「川崎さんもどうぞ」という話が出て、私も出席することになりました。

いろいろな指摘がありましたが、最後に、「こんなことは他の会社では言ったことがないのですが」と前置きされ、協力的であったことに感謝されました。

私は、オンサイト検査が終わってホッとしたよりも、検査官と明日から会社で会うことがないのがむしろつらかった記憶があります。さすがに涙は出ませんでしたが、主任検査官とかたい握手をしたことを覚えています。

検査から学ぶ
会社名も検査結果もここで公表することはできませんが、一生のうちで、もっとも深く記憶に刻まれた2ヶ月間でした。つらかったですが、学ぶことも多かったです。私は研修の講師をすることが多く、当時の会社でも、頻繁に社内研修をしたものですが、研修の内容は、具体的で実務的でなければ意味がないことも、当時の検査を通じて学びました。

当時でいえば証券取引法、今でいう金融商品取引法ですが、いくら法律を詳しく知っていても、研修の講師はできません。「法律はこうなっている。だから、誰が何をしなければダメなんだ」ということ、具体的で実務的なことを話せなければ、研修は意味がありません。画餅です。また、「何をしてはいけない」という言い方は効果が期待できません。書きましたように「何をしなければダメ」という表現にもっていくことが重要です。条文には「してはならない」と書いてあっても、「してはダメ」はダメで、「しないとダメ」という表現をすることが大切なんです。

結局、私はのべ10回程度、検査を受けましたが、検査を受けるたびに、新しいことを学んできたような気がします。

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コンプライアンス担当者不足のツケ


私は、私自身の机の他に、3つの机を確保しました。銀行の金融庁検査用、証券の金融庁検査用、証券の証券取引等監視委員会用に分けたのです。はじめは私の机、一つだけを使っていたのですが、途中から(まだ初日です)、どの検査官の質問だったかわからなくなってしまったからです。

昼過ぎになると、熱が上がってきました。そこで、会社を出て、クリニックに向かい、注射をうってもらい、戻って検査に対応しました。1週間近く、毎日、注射をうって熱を下げて検査にのぞみました。

2時間睡眠の毎日
検査時、私が会社を出るのは毎日夜中の3時とか4時になりました。4時といったら、むしろ朝です。どうしてこんなに遅くなってしまったかというと、朝から夜9時頃までは、検査官に質問されていたり、検査官から質問を受けた職員の相談にのっていたりしていたので、私が受けた質問に対する回答を作成するのが、夜9時過ぎになってしまっていたからです。

9時を過ぎると自分の時間が取れたので、会社の近くにあったスーパーにお弁当を買いに行き、ほとんど毎晩、そこのお弁当を食べて暮らしました。

毎朝、9時30分から検査官との定時ミーティングがありましたので、遅くても9時には会社に来ていなければなりません。結局、眠ることができたのは、毎晩2時間から3時間になってしまいました。

1週間を過ぎたとき、別の部署の人から「顔色悪いですよ」といわれました。そりゃそうです。ほとんど寝ていないのですから、フラフラでした。2週間目には本当に死を覚悟しました。頭はもうろうとするし、風邪も治らず息苦しいしで、生きている心地がしなかったからです。そのときは、死んでも良いと思いました。コンプライアンス担当者として、検査期間中に死ねれば本望と思いました。

毎晩、寝ると言っても、ベッドに入ってしまうと、「寝込んで」しまうので、2時間後に目覚まし時計をセットすると、壁に寄りかかって眠りました。朝起きると、ベッドにもたれていたことがあります。本当に眠い自分と起きていなければならないと思う自分とのせめぎあいの末、ベッドにもたれかかっていたのだと思います。

ちなみに、これほどまで体を酷使しなければならなかった原因は、当時の会社のコンプライアンス担当者が実質私だけだったからです。このとき、コンプライアンス担当者を増やさないとまずいということに気づかされました。

ベッド代わりの段ボール箱
帰る時間も惜しくなり、会社で寝たこともあります。当時の会社の床は硬い床でしたので、眠ろうと横になると、痛くて眠れません。近くにあった段ボール箱を広げて寝てみました。やっぱり痛いです。そこで、段ボール箱を2枚重ねてみました。すると、痛みがありません。寝返りもうてます。こうして、「段ボール箱は2枚敷くと眠れる」ということを初めて知りました。

救急車登場
そんなある日、昼間、デスクに座っていたとき、急に背中が痛くなり、ついに、動けなくなりました。それを見た、当時の秘書が、救急車を呼んだから大騒ぎです。はじめ、担架で私を運ぼうとしたのですが、背中が痛くて動かせなくなっていた私は、担架に横になることはできません。そこで、車椅子が用意され、私は車椅子に乗ったまま、救急車で病院に運ばれました。

CTスキャンその他の検査を受けましたが、どこも悪いところはないという診断でした。しばらく、病院で横になった後、どこも悪いところはないけれども、今日はこのまま帰宅した方がよいと医師から言われ、タクシーで帰りました。

葉桜
その夜、11時頃、会社から電話がありました。出てくる必要はないけれども、重要な質問を受けたというのです。重要な質問を受けたと聞いて寝ていることはできません。「タクシーですぐに向かいます」というと、すぐにタクシーで会社に向かいました。いつも通っていた道を走ったところ、途中の坂で桜の木がライトアップされていることに気づきました。葉桜でした。毎日、通っていた道ですが、桜の花が咲いていたことに気づいていなかったのです。

2月12日から始まった検査でしたが、4月に入っていました。桜はつぼみをつけ、花が咲き、散っていました。後でわかるのですが、検査は、終えん間近でした。

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検査初日


震災で中断していた証券取引等監視委員会の検査が再開されました。これから書くことは、私の履歴者の中で、忘れることが絶対にできない検査にまつわる話になります。

検査当日
2000年(平成12年)2月12日。その日の朝、私は熱が39度以上ありました。いつもだったら、絶対に会社を休んでいます。ただ、理由は思い出せませんが、その日は、会社に「病院に寄って解熱剤の注射をしてもらってから行く」と連絡してクリニックに寄ってから会社に行きました。

診断は風邪だったと思います。高熱なので注射ではダメで、点滴をするように言われ、点滴を始めました。点滴をしているとき、9時30分くらいだったと思います、会社から携帯に電話が入りました。クリニックにいるし、点滴もしているので、出ることはできません。

「遅れるって言ったのに、何だよ」と思って、やり過ごしました。点滴をしていると横になっているせいもあって眠くなります。私は、看護師さんに起こされるまで、眠ってしまいました。起き上がっても、まだ体が熱く、フラフラします。それでも、会社に向かうことにしました。クリニックを出て携帯を見ると、なんと10回以上も会社から電話が入っていました。異常です。

会社に着くと、受付の女性が「おはようございます。大変ですね」と私に言いました。私は、秘書か誰かを通じて、私の病状が受付に伝わったのかと思いました。「でも、急でしたね」と女性は続けます。確かに39度以上の熱が出たのは急です。でも、会話としてなんかおかしな感じがしました。女性はニコニコしていました。「大変」というわりにはまったく大変そうには見えません。すぐに思い浮かんだのは「当局検査」でした。どうしてそう思ったのかわかりません。何となく、検査が入ったと思いました。

当時、私のデスクは6階建てのビルの6階にありました。部屋に入ると、緊迫したムードを感じました。本当に、緊迫したムードは伝わるんですね。でも、まだ、誰からも検査が入ったと聞いたわけではありません。

そのとき、私の電話がなりました。「検査官から質問を受けているのですぐに来てください」ということでした。「あ、やっぱり、検査か」という程度に思い、私はバックをおいて、呼ばれた人のところに向かおうとしました。すると、別の社員から電話です。「川崎さん、すぐ来てください!」というのです。「ちょっと先に呼ばれているので後で」というと「今すぐお願いします!」と悲痛な叫びです。それで、悲痛な方を先にと向かおうとすると、また、まったく別の人から電話です。「すぐ来てください」

「これは大変なことになった」私は、ここにきて、ようやく非常事態であることに気づきました。

当時の私は、ある外資系の証券会社のコンプライアンス担当者でした。グループ会社に銀行もあり、そちらにも検査が入っていました。銀行には金融庁、証券には金融庁と証券取引等監視委員会が入っていましたから、グループとしては合計3つの検査を同時に受けたことになります。

銀行は私の管轄外でしたので完全に油断していたところ、銀行の職員からも「こちらに来てください!」と電話が入ってきました。なんで私が銀行に呼ばれたのか聞くと、銀行のコンプライアンス担当者が病気で休みだというのです。他に担当者はいません。こうして私は、3つの検査を同時にこなすことになりました。

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プロフィール

川崎善徳

Author:川崎善徳

<ブログの紹介>
金融商品取引法の体系としては、「金融商品取引法」、「金融商品取引法施行令」の他に、「定義府令」、「企業内容開示府令」、「特定有価証券開示府令」、「証券情報提供府令」、「金商業等府令」、「取引等規制府令」、「開示ガイドライン」などがあります。つまり、膨大だということです。

ただし、金融商品取引法が対象としているものは、2つしかありません。「有価証券」と「デリバティブ取引」です。これ以外のことを金融商品取引法は対象にしていません。また、金融商品取引法の規制には、3つの種類しかありません。「開示規制」、「業者規制(行為規制)」、「不公正取引規制」です。先に挙げた内閣府令はすべて(例外なく)、この3つのいずれかに関連しています。

開示規制は、上場会社や公募債発行の経験あるいは予定のある会社に関わる規制です。業者規制は、金融商品取引業者はもちろん、自主規制機関にも関わる規制です。不公正取引規制は、すべての人(個人・法人、居住者・非居住者を問わない)に関わる規制です。このため、膨大かつ難関な法律とされています。

このブログは、膨大かつ難解な金融商品取引法を、実務経験と知識に基づき、実務に役立つように、やさしく解説している、金融商品取引法の実務に関する日本初の、情報量で国内最大のブログです。

<プロフィール>
川崎善徳。1988年、慶應義塾大学文学部卒業、住友信託銀行に入社。1992年から証券業務のコンプライアンスを担当。1999年、転職し、アセットマネジメント会社や銀行のコンプライアンス部門を経て、BNPパリバ証券コンプライアンス部長、新生証券取締役コンプライアンス部長を歴任。2004年、行政書士登録。JSL行政書士事務所代表。

JSL行政書士事務所は、200社以上の金融商品取引業者との取引経験に基づき、金融商品取引業者の監査とコンサルティングを実施するコンサルティング・オフィス。また、金融商品取引業者のM&Aのアドバイザー、社内研修の講師、セミナーの講師も行っている。顧問契約を締結している金融商品取引業者は、証券会社(一種業者)、不動産信託受益権販売業者(二種業者)、事業型ファンド販売会社(二種業者)、不動産信託受益に関する助言業者(助言業者)、株券に関する助言業者(助言業者)、不動産AM(運用業者)他と多様な業種に及ぶ。

著書・雑誌:「金融商品取引法の基本がよくわかる本」(中経出版)、「金融商品取引法対応マニュアル」(住宅新報社)、「プレジデント」(取材)、「週刊金融財政事情」(取材)他

社内研修:東証一部上場会社、ジャスダック上場会社、上場会社の子会社、独立系企業、外資系企業と多岐にわたる金融商品取引業者の依頼に応じて日本全国で役員研修・社員研修を実施

セミナー講師:「投資助言業者のための検査対策」(金融財務研究会)、「第二種金融商品取引業者のための検査対策」(金融財務研究会、金融ファクシミリ新聞)、「第二種金融商品取引業者のための効果的な内部監査」(金融ファクシミリ新聞)

メールマガジン:、読者数国内最多の金融商品取引法専門メールマガジンを金融商品取引業者と金融当局に配信中

JSL行政書士事務所代表
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビルディング1階
電話:03-5533-8785
http://office-jsl.com/

<お問い合わせ>
お問い合わせは、お問い合わせフォームで受け付けます。

<主な業務>
主な業務は、主な業務をご覧ください。

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