行政処分勧告と行政処分


JSL行政書士事務所のホームページの「検査の指摘と行政処分」を更新しました。

証券取引等監視委員会の検査の指摘と金融庁の行政処分


金融商品取引業者の検査は、通常、証券取引等監視委員会が実施します。

実施した結果、証券取引等監視委員会が検査対象である金融商品取引業者に行政処分を行うのが適当であると判断したときには、金融庁(長官)に行政処分を行うように勧告します。これが行政処分勧告です。

金融庁は、証券取引等監視委員会の行政処分勧告を受けて、行政処分を行うかどうか、また、行う場合、どのような行政処分を行うかを決定します。

ホームページでは、証券取引等監視委員会の行政処分勧告の原因となった検査指摘事項を解説しています。また、行政処分勧告に基づいて金融庁が行った行政処分の内容も掲載しています。(行政処分には解説はありません)

解説は、私の個人的見解に基づくものであり、正確性や網羅性を保証しません。あらかじめご了承ください。



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証券取引等監視委員会の指摘事項


JSL行政書士事務所のホームページを作成し(手作り)、証券取引等監視委員会の行政処分勧告について解説を始めました。

簡潔に、わかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。

また、検査結果一覧表としてもご活用ください。

証券取引等監視委員会の行政処分勧告の解説



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フューチャーストックに対する行政処分


昨日、金融庁は、証券取引等監視委員会の勧告に従い、フューチャーストック株式会社に対し、行政処分を行いました。

行政処分の内容は、1か月間の業務停止命令(金商法第52条第1項)と業務改善命令(金商法第51条)です。

詳細は、こちらでご確認ください。

<業務停止命令>
一般的に、業務停止命令の期間は、制裁的意味の他、健全な業務の回復までに必要な期間を勘案し、決定されているようです。

今回の業務停止命令の内容は、新規顧客との投資顧問契約締結の1か月間の停止です。

<業務改善命令>
今回の業務改善命令は、以下の通りです。

1 今般の検査において認められた法令違反行為を直ちに是正すること

2 本件の発生原因を分析し、実効性のある再発防止策を策定すること

3 上記1及び2について、その対応・実施状況を1か月以内に書面で報告すること

通常、業務改善命令は、次の5つの項目からなります。

1 改善策の策定と実行

2 再発防止策の策定と実行

3 責任の所在の明確化(社内処分を含む)

4 顧客への事態説明

5 1から4の実施状況の書面による報告

「改善策」とは、違法行為又は違法状態の解消のことです。

「再発防止策」とは、同様(「同じ」ではない)の法令違反が起きない社内体制の整備のことです。

「責任の所在の明確化」とは、法令違反の原因を作った役職員を特定し、社内処分を行うことです。社内処分は、減俸や解雇を指しますが、当然、各社の懲罰規定に従います。

「書面による報告」の書面とは、「業務改善報告書」と呼ばれる書類のことです。

<業務改善報告書>
業務改善報告書は、行政処分を受けた金商業者の代表者が金融庁長官(財務局管轄の場合は財務局長)に提出する書類です。

決まった様式があるわけではありませんが、違法行為の発生の経緯、責任の所在と社内処分、改善策の実施状況、再発防止策の実施状況などを記載し、実施状況を証明する書類を添付して提出します。

提出期限は、私の知る限りでは、いつも、行政処分のあった日から1か月です。

つまり、1か月以内に、改善策と再発防止策を策定して実行し、社内処分を行い、顧客説明を済ませ、これらすべての実施状況を書面に書き込む必要があります。

また、改善策と再発防止策の一環として、業務改善報告書の提出期限までに、コンプライアンス研修の実施も必須です。

さらに、これらすべての実施状況を証明する書類の作成もしなければならないため、大変な労力を要します。

<聴聞・協会処分>
行政処分が決まると、原則公開で、聴聞が行われます。

自主規制機関(協会)に加入している金商業者は、協会からも処分を受けます。

行政処分を受けた翌日には、新聞にも記事が載ります。

「考えただけでも、ぞっとする」という方の感覚は正しいです。だから、内部監査や内部管理態勢の検証が非常に重要であり、何が何でも行政処分を避けなければなりません。

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行政処分勧告


6月26日(金)、証券取引等監視委員会は、日本クラウド証券に行政処分をするように金融庁に勧告しています。

詳細は、こちらです。

<他人事と言える金商業者はいない>
同社が、行政処分勧告を受けた原因の一部は以下の通りですが、どの金商業者も他人事ではないはずです。

1 同社経営陣は法令遵守意識が不十分だった

2 社内規程を整備するなどの内部管理態勢が構築されていなかった

3 法定帳簿に記載不備があった

<経営陣の法令遵守意識>
詳細を私は知りませんが、公表された情報によると、経営陣は法令遵守意識が不十分だったと指摘されています。

証券取引等監視委員会が経営陣の法令遵守について指摘するときには、大きく分けて、次の2通りがあります。

1 経営陣の法令遵守意識が不十分だった(今回の例)

2 経営陣の法令に関する知識が不十分だった

「意識」が不十分と指摘される方が「知識」が不十分と指摘されるよりも重い感じがします。(知識なら覚えればよいが、意識は考え方や行動の改革が必要だから)

実務的には、金商業者の経営陣は、営業部門はもちろん、業務部門(バックオフィス)についても、業務の状況を常に把握し、法令遵守が行き届いているかどうかを(面倒でも)確認する義務があるということです。

<社内規則の整備>
社内規則の整備に問題があったと指摘されていますが、5月29日の平成26年改正金商法は、すべての金商業者に社内規則の整備と社内研修の実施を義務付けましたので、この指摘は、今後、増えることが予想されます。

「社内規則があれば法令違反は起きないとでもいうのか?」という疑問は愚問で、法令違反が起きないような社内規則を整備し、社内研修で役職員に周知し、社内規則の遵守状況が常にチェックできる体制を作ることが、平成26年改正金商法で求められたわけです。

<法定帳簿の記載不備>
今回の指摘は、法定帳簿の「作成」不備ではなく、法定帳簿はあったんだけれども、記載すべき事項のうち一項目が抜けていた(「記載」不備)という指摘です。

今回、記載不備を指摘された法定帳簿は、「取引残高報告書」です。

「法定帳簿って何?」という金商業者は論外ですが、金商法を斜め読みしている金商業者から「取引残高報告書なんて法定帳簿は金商業等府令第157条に記載がないじゃないか!」と言われそうです。

でも、あります。

同条第1項第1号イ(4)です。

ここに「契約締結時等交付書面」の写しが法定帳簿であると規定されていますが、この「等」が「取引残高報告書」です。

経営陣の法令遵守意識も社内規則の整備も法定帳簿の正確な記載も、基礎の基礎です。

内部管理態勢の検証作業(内部監査ではありません)を実施したことがない金商業者は、とにかく、今すぐ、内部管理態勢の検証作業を行い、基礎の基礎ができていることを確認する必要があります。

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財コンサルティングに対する行政処分


昨日、近畿財務局が、株式会社財コンサルティングに対する検査の結果、法令違反行為が認められたとして、業務改善命令を出しました。

近畿財務局の公表によると、同社は、外務員の登録を受けた者でなければ外務員の職務を行うことができないという認識があったにもかかわらず、外務員の登録を受けていない同社使用人に、所属金融商品取引業者が取り扱う投資信託の取得勧誘等の外務員の職務を行わせていたということです。

「所属金融商品取引業者」と記載されていることから、同社は、「金融商品仲介業者」であることがわかります。

<金融商品仲介業者>
金融商品仲介業者は、証券会社又は投資運用業者の委託を受けて、次の業務を行う登録業者です。

1 委託の媒介

2 私募の取扱い

3 投資顧問契約又は投資一任契約の締結の媒介

二種業者や助言業者のために、金融商品仲介業を行うことは認められていません。二種業者や助言業者には、金融商品仲介業者を監督するだけの組織体制がないからと考えられます。

「委託の媒介」の「委託」とは、「顧客(投資家)の注文」という意味です。ですから、委託の媒介とは、顧客の注文を証券会社につなぐ行為を指します。

私募の取扱いは、文字通り、証券会社の委託を受けて、顧客(投資家)に対し、新たに発行される有価証券の取得勧誘を行う行為です。

<外務員制度>
証券会社は、第二項有価証券を除く有価証券、つまり、特定電子記録債権を除く第一項有価証券の売買、売買の媒介、取次ぎ又は代理を、外務員登録を受けていない者に行わせることが禁止されています。

簡単に言えば、証券会社は営業員を全員外務員登録させなさいという規定です。

登録の義務が課されているのは、外務行為(営業)を行う者ではなく、証券会社である点に注意です。

外務員制度はなぜあるのか?

理由は、責任の所在を明確するためです。営業員が事故を起こした場合、誰が使用者責任を取るのかはっきりさせようという制度です。

ですから、外務員登録を二か所以上で受けることはできません。また、証券会社Aの外務員登録を受けている者は、証券会社Bのために外務行為(営業)をすることもできません。

金融商品仲介業者にも、外務員制度が適用されます。金融商品取引業者は、第一種金融商品取引業を行うのですから当然の規定です。

<外務行為>
証券会社や金融商品仲介業者にとって問題となるのは、外務員として登録する者の範囲です。

有価証券の売買や媒介、取次ぎ又は代理を行う者を外務員として登録するのは当然です。

では、営業用のパンフレットを作成する者はどうなるでしょうか?

考え方として、証券会社や金融商品取引業者は、勧誘行為を含み得る行為をする者をすべて外務員として登録する必要があります。

営業用パンフレットも、会社の紹介であるなら作成者に外務員登録をさせる必要はありませんが、具体的な商品の勧誘に当たる資料であれば、作成書を外務員として登録させなければなりません。

アナリストレポートを作成する者はどうか?

アナリストレポートは、有価証券の価値判断を示す資料であって、勧誘を目的とするものではありません。ですから、アナリストレポートの作成者は、一般的に、外務員登録を受ける必要がありません。

もっとも、当然のことですが、アナリストレポートという名前のプレゼンテーション資料であれば、作成者を外務員として登録させなければなりません。

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プロフィール

川崎善徳

Author:川崎善徳

<ブログの紹介>
金融商品取引法の体系としては、「金融商品取引法」、「金融商品取引法施行令」の他に、「定義府令」、「企業内容開示府令」、「特定有価証券開示府令」、「証券情報提供府令」、「金商業等府令」、「取引等規制府令」、「開示ガイドライン」などがあります。つまり、膨大だということです。

ただし、金融商品取引法が対象としているものは、2つしかありません。「有価証券」と「デリバティブ取引」です。これ以外のことを金融商品取引法は対象にしていません。また、金融商品取引法の規制には、3つの種類しかありません。「開示規制」、「業者規制(行為規制)」、「不公正取引規制」です。先に挙げた内閣府令はすべて(例外なく)、この3つのいずれかに関連しています。

開示規制は、上場会社や公募債発行の経験あるいは予定のある会社に関わる規制です。業者規制は、金融商品取引業者はもちろん、自主規制機関にも関わる規制です。不公正取引規制は、すべての人(個人・法人、居住者・非居住者を問わない)に関わる規制です。このため、膨大かつ難関な法律とされています。

このブログは、膨大かつ難解な金融商品取引法を、実務経験と知識に基づき、実務に役立つように、やさしく解説している、金融商品取引法の実務に関する日本初の、情報量で国内最大のブログです。

<プロフィール>
川崎善徳。1988年、慶應義塾大学文学部卒業、住友信託銀行に入社。1992年から証券業務のコンプライアンスを担当。1999年、転職し、アセットマネジメント会社や銀行のコンプライアンス部門を経て、BNPパリバ証券コンプライアンス部長、新生証券取締役コンプライアンス部長を歴任。2004年、行政書士登録。JSL行政書士事務所代表。

JSL行政書士事務所は、200社以上の金融商品取引業者との取引経験に基づき、金融商品取引業者の監査とコンサルティングを実施するコンサルティング・オフィス。また、金融商品取引業者のM&Aのアドバイザー、社内研修の講師、セミナーの講師も行っている。顧問契約を締結している金融商品取引業者は、証券会社(一種業者)、不動産信託受益権販売業者(二種業者)、事業型ファンド販売会社(二種業者)、不動産信託受益に関する助言業者(助言業者)、株券に関する助言業者(助言業者)、不動産AM(運用業者)他と多様な業種に及ぶ。

著書・雑誌:「金融商品取引法の基本がよくわかる本」(中経出版)、「金融商品取引法対応マニュアル」(住宅新報社)、「プレジデント」(取材)、「週刊金融財政事情」(取材)他

社内研修:東証一部上場会社、ジャスダック上場会社、上場会社の子会社、独立系企業、外資系企業と多岐にわたる金融商品取引業者の依頼に応じて日本全国で役員研修・社員研修を実施

セミナー講師:「投資助言業者のための検査対策」(金融財務研究会)、「第二種金融商品取引業者のための検査対策」(金融財務研究会、金融ファクシミリ新聞)、「第二種金融商品取引業者のための効果的な内部監査」(金融ファクシミリ新聞)

メールマガジン:、読者数国内最多の金融商品取引法専門メールマガジンを金融商品取引業者と金融当局に配信中

JSL行政書士事務所代表
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビルディング1階
電話:03-5533-8785
http://office-jsl.com/

<お問い合わせ>
お問い合わせは、お問い合わせフォームで受け付けます。

<主な業務>
主な業務は、主な業務をご覧ください。

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