コンプライアンス体制1日監査


先日、「検査対応として、○○(会計事務所系コンサルティング会社)に監査をお願いしようと思うのですが、高いから社内承認がおりません」ので、私にサポートしてもらえないかと、地方都市に本店のあるクライアントから相談を受けました。

○○の実力はともなく、金商業者の業務全体を監査するとなると、最短で1か月はかかるので、私でも相当高くなります。

ただ、外部監査をお願いしたいという金商業者は、意識が高い証拠なので、果たして、1か月以上かかる監査が必要な会社なのかと疑問があり、依頼ベースでときどきやっていた(最近やってなかったので、依頼されてやるとなると2年ぶりの復活)「コンプライアンス体制に関する1日監査ならできますが」と見積もりを付けて提案したところ、「早く言ってください」と言われたので、ブログで紹介しておきます。

私は、約200社の金商業者と接してきて、ほとんどの金商業者が「つまづく」点がわかっているため、、「コンプライアンス体制に関する1日監査」を実施し、監査結果をレポートにまとめ提供しています。

監査項目は多岐にわたり、また、クライアントの業態によって違いますが、以下の項目の確認・検証を行っています。

・登録申請書の正確性
・業務方法書等社内規則の適法性
・業務方法書等社内規則の遵守状況
・必要な届出書の提出状況
・特定投資家制度の遵守状況
・契約締結前交付書面等法定書面の内容の検証
・兼業規制、兼職規制、利益相反取引規制、利害関係者取引に関する規制の遵守状況
・取り組むスキームの適法性
・法定帳簿の正確性の検証

また、役員や従業員に対するヒアリングも行っています。

当然ですが、これだけのことを1日で行うことはできませんので、クライアントから必要な資料を事前に提出してもらい、私の方で事前準備をします。「1日」と言っているのは、クライアントのオフィスに伺う日が1日という意味です。

確認・検証項目のうち、特に、業務方法書等社内規則の遵守状況の確認・検証は、登録事項検査の観点からも必須であり、兼業規制、兼職規制、利益相反取引規制、利害関係者取引に関する規制の遵守状況については、慣れから、普段実務携わっている人が違法性や不適正を発見することが難しい点なので、経験上、外部から確認・検証することが有効だと考えています。

また、登録申請書に関しては、正確性を欠いていることが、むしろ普通ですから、私は、必ず、確認・検証を行っています。

コンプライアンス体制に関する1日監査を行っただけで、クライアントのコンプライアンスの状況は、行う前と比較して、相当程度向上するので、これも経験上、有効だと考えています。


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テーマ : 金融商品取引法
ジャンル : ファイナンス

プロフィール

川崎善徳

Author:川崎善徳

<ブログの紹介>
金融商品取引法の体系としては、「金融商品取引法」、「金融商品取引法施行令」の他に、「定義府令」、「企業内容開示府令」、「特定有価証券開示府令」、「証券情報提供府令」、「金商業等府令」、「取引等規制府令」、「開示ガイドライン」などがあります。つまり、膨大だということです。

ただし、金融商品取引法が対象としているものは、2つしかありません。「有価証券」と「デリバティブ取引」です。これ以外のことを金融商品取引法は対象にしていません。また、金融商品取引法の規制には、3つの種類しかありません。「開示規制」、「業者規制(行為規制)」、「不公正取引規制」です。先に挙げた内閣府令はすべて(例外なく)、この3つのいずれかに関連しています。

開示規制は、上場会社や公募債発行の経験あるいは予定のある会社に関わる規制です。業者規制は、金融商品取引業者はもちろん、自主規制機関にも関わる規制です。不公正取引規制は、すべての人(個人・法人、居住者・非居住者を問わない)に関わる規制です。このため、膨大かつ難関な法律とされています。

このブログは、膨大かつ難解な金融商品取引法を、実務経験と知識に基づき、実務に役立つように、やさしく解説している、金融商品取引法の実務に関する日本初の、情報量で国内最大のブログです。

<プロフィール>
川崎善徳。1988年、慶應義塾大学文学部卒業、住友信託銀行に入社。1992年から証券業務のコンプライアンスを担当。1999年、転職し、アセットマネジメント会社や銀行のコンプライアンス部門を経て、BNPパリバ証券コンプライアンス部長、新生証券取締役コンプライアンス部長を歴任。2004年、行政書士登録。現在、JSL行政書士事務所代表。多数の金融商品取引業者の顧問に就任。

JSL行政書士事務所は、100社以上の金融商品取引業者との取引経験に基づき、金融商品取引業者の監査とコンサルティングを実施するコンサルティング・オフィス。また、金融商品取引業者のM&Aのアドバイザー、社内研修の講師、セミナーの講師も行っている。顧問契約を締結している金融商品取引業者は、証券会社(一種業者)、不動産信託受益権販売業者(二種業者)、事業型ファンド販売会社(二種業者)、不動産信託受益に関する助言業者(助言業者)、株券に関する助言業者(助言業者)、不動産AM(運用業者)他と多様な業種に及ぶ。

著書・雑誌:「金融商品取引法の基本がよくわかる本」(中経出版)、「金融商品取引法対応マニュアル」(住宅新報社)、「プレジデント」(取材)、「週刊金融財政事情」(取材)他

社内研修:東証一部上場会社、ジャスダック上場会社、上場会社の子会社、独立系企業、外資系企業と多岐にわたる金融商品取引業者の依頼に応じて日本全国で役員研修・社員研修を実施

セミナー講師:「投資助言業者のための検査対策」(金融財務研究会)、「第二種金融商品取引業者のための検査対策」(金融財務研究会、金融ファクシミリ新聞)、「第二種金融商品取引業者のための効果的な内部監査」(金融ファクシミリ新聞)

メールマガジン:、読者数国内最多の金融商品取引法専門メールマガジンを金融商品取引業者と金融当局に配信中

JSL行政書士事務所代表
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビルディング1階
電話:03-5533-8785
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