金商法のキーワード2


「勧誘」につきましては、まず、間違え易い点に触れておきます。

第二項有価証券に関する募集と私募の違いは、「所有者」ベースで一定名未満か以上かの違いであることは、誰でも知っているところですね。少なからずの方がされている誤解は、「勧誘」(後でじっくり説明します)だけすることは、第二種金融商品取引業にならない、登録を受けていなくてもできる、という誤解です。

投資家が集めるかどうかわからないから、投資家が集めるかどうか聞いて回ってから、集まりそうなら第二種金融商品取引業の登録をしてみようというという方がいるということです。

「確かに信託受益権の売買や売買の媒介をしたり、匿名組合契約の出資者と匿名組合契約を締結したりすることは第二種金融商品取引業だけれども、勧誘までは金融商品取引業者として登録を受けていない者でもできる」という誤解です。

これは間違いです。

適格機関投資家等特例業務に関しても同じ誤解をされている方がいます。金融庁のパブリックコメント回答が混乱のもとになっているとも聞きますが、適格機関投資家等特例業務も、届出をしないで、届出の前に、「勧誘」することはできません。

だから、勧誘をしてみて、投資家が集まるようなら適格機関投資家等特例業務の届け出をしよう、という考えは間違いです。

なぜか。

定義がそうなっているからです。第二項有価証券の募集や私募は、金融商品取引法2条3項に、「取得勧誘」であると定義されています。また、適格機関投資家等特例業務は、金融商品取引法63条1項1号に、「私募」、つまり、新たに発行される有価証券の「取得勧誘」と定義されています。

ここまで、大丈夫でしょうか。

では、「取得勧誘」とは何か。

取得は既に説明していますので、「勧誘とは何か」が重要になります。

テーマ : 金融商品取引法
ジャンル : ファイナンス

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川崎善徳

Author:川崎善徳

<ブログの紹介>
金融商品取引法の体系としては、「金融商品取引法」、「金融商品取引法施行令」の他に、「定義府令」、「企業内容開示府令」、「特定有価証券開示府令」、「証券情報提供府令」、「金商業等府令」、「取引等規制府令」、「開示ガイドライン」などがあります。つまり、膨大だということです。

ただし、金融商品取引法が対象としているものは、2つしかありません。「有価証券」と「デリバティブ取引」です。これ以外のことを金融商品取引法は対象にしていません。また、金融商品取引法の規制には、3つの種類しかありません。「開示規制」、「業者規制(行為規制)」、「不公正取引規制」です。先に挙げた内閣府令はすべて(例外なく)、この3つのいずれかに関連しています。

開示規制は、上場会社や公募債発行の経験あるいは予定のある会社に関わる規制です。業者規制は、金融商品取引業者はもちろん、自主規制機関にも関わる規制です。不公正取引規制は、すべての人(個人・法人、居住者・非居住者を問わない)に関わる規制です。このため、膨大かつ難関な法律とされています。

このブログは、膨大かつ難解な金融商品取引法を、実務経験と知識に基づき、実務に役立つように、やさしく解説している、金融商品取引法の実務に関する日本初の、情報量で国内最大のブログです。

<プロフィール>
川崎善徳。1988年、慶應義塾大学文学部卒業、住友信託銀行に入社。1992年から証券業務のコンプライアンスを担当。1999年、転職し、アセットマネジメント会社や銀行のコンプライアンス部門を経て、BNPパリバ証券コンプライアンス部長、新生証券取締役コンプライアンス部長を歴任。2004年、行政書士登録。現在、JSL行政書士事務所代表。多数の金融商品取引業者の顧問に就任。

JSL行政書士事務所は、100社以上の金融商品取引業者との取引経験に基づき、金融商品取引業者の監査とコンサルティングを実施するコンサルティング・オフィス。また、金融商品取引業者のM&Aのアドバイザー、社内研修の講師、セミナーの講師も行っている。顧問契約を締結している金融商品取引業者は、証券会社(一種業者)、不動産信託受益権販売業者(二種業者)、事業型ファンド販売会社(二種業者)、不動産信託受益に関する助言業者(助言業者)、株券に関する助言業者(助言業者)、不動産AM(運用業者)他と多様な業種に及ぶ。

著書・雑誌:「金融商品取引法の基本がよくわかる本」(中経出版)、「金融商品取引法対応マニュアル」(住宅新報社)、「プレジデント」(取材)、「週刊金融財政事情」(取材)他

社内研修:東証一部上場会社、ジャスダック上場会社、上場会社の子会社、独立系企業、外資系企業と多岐にわたる金融商品取引業者の依頼に応じて日本全国で役員研修・社員研修を実施

セミナー講師:「投資助言業者のための検査対策」(金融財務研究会)、「第二種金融商品取引業者のための検査対策」(金融財務研究会、金融ファクシミリ新聞)、「第二種金融商品取引業者のための効果的な内部監査」(金融ファクシミリ新聞)

メールマガジン:、読者数国内最多の金融商品取引法専門メールマガジンを金融商品取引業者と金融当局に配信中

JSL行政書士事務所代表
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビルディング1階
電話:03-5533-8785
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