現役引退


私が、「これでわかった!金融商品取引法」を始めたのは、まだ、証券取引法時代だった2003年、今から12年前です。

膨大な情報をなぜ無料で公開しはじめたのというと、一番の理由は、当時、金商業者が金商法について詳しい知識を得ようとすると、法律事務所に法外な報酬を支払って「お伺いを立てる」しか方法がなかったことに対する反発でした。

当時、コンプライアンス担当者10年の経験だった30代の私にできたことは、理屈ではなく、実務経験に基づく金商法の考え方のヒントをブログで公表して、一社でも多くの金商業者の「実務の」参考にしてもらうことにありました。

40代になると、セミナーを活発化させました。私がセミナーを始める以前、金商法のセミナーといえば、弁護士による金商法の条文の解説しかなく、「実務」に落とし込めない受講者は、やはり、法律事務所に法外な報酬を払って、意見を聞くほかありませんでした。

そこで、私は、金商法を実務にどう落とし込むかに焦点を絞ったセミナーを次々に作りだしました。

40代も後半に差し掛かったとき、私は、金商業者のための開かれた情報交換の場として「かすみの会」という会を仲間の行政書士と一緒に立ち上げました。私が一方的に話すのではなく、コンプライアンスに熱心な金商業者が集まって、情報交換や意見交換をすれば、私の知らなかった「実務」を、会員が共有できると考えたからです。

50代に突入すると、「ニュースレター」の配信を始めました。私が現役のうちに、私の経験に基づく他では得られない情報を一社でも多くの金商業者と共有することを目的としています。ブログと違い、内容は非公開ですが、無料で配信しています。

私が、報酬をもらわずに人前に出たり、人前で話したりすることは、まずありませんが、ブログは無償、セミナーも資料代しか貰わず(受講料はセミナー会社のもので、私のものではありません)、かすみの会もニュースレターも無償で提供しているのは、元々、証券会社やアセット・マネジメント会社のコンプライアンス担当者だった私が、当時、「こういうものがあればいいな」と思っていたものを作りたかったからです。

私は、日系金融機関のコンプライアンス・オフィサー第1号と言われることがありますが、始めた20代の頃、「仕事は何をしているのですか?」と聞かれると、回答に困りました。「コンプライアンス」なんて言葉を知っている人は、当時はいなかったからです。

あれから21年がたち、金商業者に限らず、コンプライアンスという言葉も一般的になり、時代は変わりましたが、いまだに、情報不足に悩まされる金商業者や、他社と情報交換をしたいと考える金商業者、金商法の実務への応用の方法で行き詰る金商業は少なくありません。

20代でいきなりコンプライアンスを任され、情報がまったくなかったために、何をしていいかわからなかった私も、年齢を重ねてしまい、現役引退も考えないではありません。実際、いつまでできるかわかりませんが、引退するには少し早すぎる気もしますので、しばらくの間はこれまで通り、法律家ではなく実務家として、金商法に関する最新情報をキャッチし、いち早く、「実務への応用の方法」を公開し続けます。


7月14日(火)に次回の「かすみの会」があります。かすみの会は、助言業者・運用業者のコンプライアンス担当者の情報交換会です。事務局は別にあるためわかりませんが、現在、名簿上は50社程度が登録していると思います。参加を希望する方は、“yoshinori_kawasaki@nifty.com”まで、ご連絡ください。メールには、会社名、役職名、氏名を明記の上、会社のメールアドレスを使用して申し込んでください。

次回のテーマは「社内組織体制」です。内容について、こちらで予習できます→予習

勉強会は18:00から開始します。参加費は無料です。勉強会の後、自由参加(事前申し込みが必要)の懇親会があります。懇親会は実費(5000円程度)を負担して頂きます。

併せて、新規に「ニュースレター会員」の申込みも受付けます。会員には、私が任意に取り上げたトピックについて、考え方や解説を付けて、不定期にメールをお送りします。受講料は無料です。一種、二種、助言、運用すべての業態が対象です。正確に数えたことはありませんが、現在、60社程度に送っています。

申込みの締切りは平成27年6月30日です。

申し込まれる方は、“yoshinori_kawasaki@nifty.com”まで、ご連絡ください。メールには、会社名、役職名、氏名を明記の上、会社のメールアドレスを使用して申し込んでください。

テーマ : 金融商品取引法
ジャンル : ファイナンス

プロフィール

川崎善徳

Author:川崎善徳

<ブログの紹介>
金融商品取引法の体系としては、「金融商品取引法」、「金融商品取引法施行令」の他に、「定義府令」、「企業内容開示府令」、「特定有価証券開示府令」、「証券情報提供府令」、「金商業等府令」、「取引等規制府令」、「開示ガイドライン」などがあります。つまり、膨大だということです。

ただし、金融商品取引法が対象としているものは、2つしかありません。「有価証券」と「デリバティブ取引」です。これ以外のことを金融商品取引法は対象にしていません。また、金融商品取引法の規制には、3つの種類しかありません。「開示規制」、「業者規制(行為規制)」、「不公正取引規制」です。先に挙げた内閣府令はすべて(例外なく)、この3つのいずれかに関連しています。

開示規制は、上場会社や公募債発行の経験あるいは予定のある会社に関わる規制です。業者規制は、金融商品取引業者はもちろん、自主規制機関にも関わる規制です。不公正取引規制は、すべての人(個人・法人、居住者・非居住者を問わない)に関わる規制です。このため、膨大かつ難関な法律とされています。

このブログは、膨大かつ難解な金融商品取引法を、実務経験と知識に基づき、実務に役立つように、やさしく解説している、金融商品取引法の実務に関する日本初の、情報量で国内最大のブログです。

<プロフィール>
川崎善徳。1988年、慶應義塾大学文学部卒業、住友信託銀行に入社。1992年から証券業務のコンプライアンスを担当。1999年、転職し、アセットマネジメント会社や銀行のコンプライアンス部門を経て、BNPパリバ証券コンプライアンス部長、新生証券取締役コンプライアンス部長を歴任。2004年、行政書士登録。現在、JSL行政書士事務所代表。多数の金融商品取引業者の顧問に就任。

JSL行政書士事務所は、100社以上の金融商品取引業者との取引経験に基づき、金融商品取引業者の監査とコンサルティングを実施するコンサルティング・オフィス。また、金融商品取引業者のM&Aのアドバイザー、社内研修の講師、セミナーの講師も行っている。顧問契約を締結している金融商品取引業者は、証券会社(一種業者)、不動産信託受益権販売業者(二種業者)、事業型ファンド販売会社(二種業者)、不動産信託受益に関する助言業者(助言業者)、株券に関する助言業者(助言業者)、不動産AM(運用業者)他と多様な業種に及ぶ。

著書・雑誌:「金融商品取引法の基本がよくわかる本」(中経出版)、「金融商品取引法対応マニュアル」(住宅新報社)、「プレジデント」(取材)、「週刊金融財政事情」(取材)他

社内研修:東証一部上場会社、ジャスダック上場会社、上場会社の子会社、独立系企業、外資系企業と多岐にわたる金融商品取引業者の依頼に応じて日本全国で役員研修・社員研修を実施

セミナー講師:「投資助言業者のための検査対策」(金融財務研究会)、「第二種金融商品取引業者のための検査対策」(金融財務研究会、金融ファクシミリ新聞)、「第二種金融商品取引業者のための効果的な内部監査」(金融ファクシミリ新聞)

メールマガジン:、読者数国内最多の金融商品取引法専門メールマガジンを金融商品取引業者と金融当局に配信中

JSL行政書士事務所代表
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビルディング1階
電話:03-5533-8785
http://office-jsl.com/

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お問い合わせは、お問い合わせフォームで受け付けます。

<主な業務>
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