社内研修のコツ


4月4日にニュースレター会員に送ったニュースレター(読者はメルマガと呼んでいる)をサンプルとして公開します。



「社内研修は年何回行えば良いのですか」

この質問は、永久にされるのではないかというほどポピュラーな質問です。私は、毎月1回が正解だと思っています。けれど、金商業がメイン業務でない金商業者にはとって、毎月1回を提案しても、誰もやろうとしません。正確に言うと、「誰も」ではなく、証券取引等監視委員会の検査の結果、金融庁から行政処分を受けた金商業者を除き、誰もやろうとしません。行政処分を受けると毎月実施を金融庁から要請されることがあるからです。

最低ラインをいうと、年4回です。このうち2回は「コンプライアンス研修プログラム」の年度研修計画にあらかじめ記載された社内研修で、残り2回は、法改正(金商法は施行以来毎年改正されている)に合わせた社内研修や、協会で受けた研修を社内に周知させるための社内研修に充てます。

「4回もテーマがありません」

こう言う人が多いですが、冷静に考えてみてください。法令改正や協会研修に合わせて行う社内研修はテーマが決まっているので、テーマを考えなければならい社内研修は、年度研修計画に記載される2回だけで、金商業等府令第70条の2第1項で、社内規則を遵守させるための社内研修の実施は義務付けられているから、テーマを考えなければならい社内研修は1回だけです。

さらに、この1回の社内研修を外部の専門家に委託してしまうと、自社でテーマを考える必要は全くありません。だから、社内研修のテーマが決まらない・わからないということはあり得ないのです。

「社内研修後に質問をする参加者がいない(ので理解されたのかどうかわからない)」

この質問(悩み?)もよく聞きます。自慢するわけではありませんが、金商業者に依頼されて私が行う社内研修は、質疑応答が30分で終わることはなく、1時間以上、参加者からの質問が止まらないこともざらです。

「それはプロだから当たり前でしょ」と言われればそれまでですが、料理をする人がプロの料理人のレシピを参考にして、テニスをする人がプロのテニスプレーヤーからヒントを得るように、社内研修もプロのやり方からヒントを得ることは大切だと思うので、社内研修のコツを一つ紹介します。

私は、金商業者から社内研修を引き受けるとき、質疑応答時間を1時間以上取っています。既述の通り、質問が多いことがわかっているからです。

最近は、忙しすぎて、セミナー講師を引き受けるのも6か月に1回になってしまいましたが(次回は今月6日、備考欄に「講師紹介」と書くと5000円引き)、過去20回以上のセミナー講師の経験と、金商業者から依頼されて行った更に多くの社内研修講師の経験から言えますが、参加者の質問を増やす方法は一つしかありません。

意味のある社内研修を実施するために、絶対に忘れてはならない、プロが教える社内研修のコツは、以下の通り。

「社内研修を受ける前と受けた後で、参加者の意識や認識が変わる内容の話をする」

社内研修を受けて、意識や認識が変わるから、参加者は不足している情報を補おうとして質問をするのです。これ以外の理由で、退屈になりがちな社内研修の参加者から質問を受けることはありません。(苦情や意見を言われることはある)

私の失敗談になりますが、30年近く前、当時、現役のコンプライアンス担当者だった20代の私が、社員100人を対象に行った社内研修で、80%以上の参加者が寝てしまったことがあります。「100人だったから仕方ない」と自分で自分に言い訳して、次に行った参加者10人の社内研修では、10人(100%)が寝てしまいました。

研修の前後で、参加者の意識や認識が変わる内容の社内研修を実施することは簡単ではないですが、この点を意識して社内研修をデザインしてみてください。経験から言えますが、必ず、社内研修が変わります。


「アンケート」にご協力ください。

社内研修に関するアンケート調査を行っています。ご多忙のところ大変恐縮ですが、アンケートにご協力頂きたくお願いいたします。回答は、<アンケートフォーム>からお願いいたします。回答が一定数に達しましたら、アンケート結果を集計の上、アンケートにお応え頂いた方にお送りいたしますので、よろしくお願いいたします。

川崎善徳
JSL行政書士事務所
電話:03-5533-8785

テーマ : 金融商品取引法
ジャンル : ファイナンス

プロフィール

川崎善徳

Author:川崎善徳

<ブログの紹介>
金融商品取引法の体系としては、「金融商品取引法」、「金融商品取引法施行令」の他に、「定義府令」、「企業内容開示府令」、「特定有価証券開示府令」、「証券情報提供府令」、「金商業等府令」、「取引等規制府令」、「開示ガイドライン」などがあります。つまり、膨大だということです。

ただし、金融商品取引法が対象としているものは、2つしかありません。「有価証券」と「デリバティブ取引」です。これ以外のことを金融商品取引法は対象にしていません。また、金融商品取引法の規制には、3つの種類しかありません。「開示規制」、「業者規制(行為規制)」、「不公正取引規制」です。先に挙げた内閣府令はすべて(例外なく)、この3つのいずれかに関連しています。

開示規制は、上場会社や公募債発行の経験あるいは予定のある会社に関わる規制です。業者規制は、金融商品取引業者はもちろん、自主規制機関にも関わる規制です。不公正取引規制は、すべての人(個人・法人、居住者・非居住者を問わない)に関わる規制です。このため、膨大かつ難関な法律とされています。

このブログは、膨大かつ難解な金融商品取引法を、実務経験と知識に基づき、実務に役立つように、やさしく解説している、金融商品取引法の実務に関する日本初の、情報量で国内最大のブログです。

<プロフィール>
川崎善徳。1988年、慶應義塾大学文学部卒業、住友信託銀行に入社。1992年から証券業務のコンプライアンスを担当。1999年、転職し、アセットマネジメント会社や銀行のコンプライアンス部門を経て、BNPパリバ証券コンプライアンス部長、新生証券取締役コンプライアンス部長を歴任。2004年、行政書士登録。現在、JSL行政書士事務所代表。コンプライアンス・リスク管理コンサルタントとして、上場会社、が外資系企業など多数の金融商品取引業者の顧問に就任。

JSL行政書士事務所は、100社以上の金融商品取引業者との取引経験に基づき、金融商品取引業者の監査とコンサルティングを実施するコンサルティング・オフィス。また、金融商品取引業者のM&Aのアドバイザー、社内研修の講師、セミナーの講師も行っている。顧問契約を締結している金融商品取引業者は、証券会社(一種業者)、不動産信託受益権販売業者(二種業者)、事業型ファンド販売会社(二種業者)、不動産信託受益に関する助言業者(助言業者)、株券に関する助言業者(助言業者)、不動産AM(運用業者)他と多様な業種に及ぶ。

著書・雑誌:「金融商品取引法の基本がよくわかる本」(中経出版)、「金融商品取引法対応マニュアル」(住宅新報社)、「プレジデント」(取材)、「週刊金融財政事情」(取材)他

社内研修:東証一部上場会社、ジャスダック上場会社、上場会社の子会社、独立系企業、外資系企業と多岐にわたる金融商品取引業者の依頼に応じて日本全国で役員研修・社員研修を実施

セミナー講師:「投資助言業者のための検査対策」(金融財務研究会)、「第二種金融商品取引業者のための検査対策」(金融財務研究会、金融ファクシミリ新聞)、「第二種金融商品取引業者のための効果的な内部監査」(金融ファクシミリ新聞)

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〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-3-2 郵船ビルディング1階
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